🌺 多年草・宿根草の育て方ガイド|植えっぱなしで毎年咲く花

クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理

公開日: 2026年2月8日最終確認日: 2026年2月21日5709文字著者: 花の日記 編集部
クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理

つる性植物の女王クレマチスの育て方を徹底解説。新枝咲き・旧枝咲き・新旧枝咲きの剪定方法、初心者におすすめの品種、植え付けのコツ、病害虫対策まで。バラとの組み合わせや鉢植え・地植えの管理方法も詳しく紹介します。

クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理

クレマチスは「つる性植物の女王」として世界中で愛されている宿根草です。世界中に約300種類以上の種類があり、花の色や形のバリエーションが豊富なことから、花の庭のデザインとレイアウト完全ガイドでも人気の高い植物として紹介されています。白、ピンク、青、紫、赤など多彩な色彩と、一重咲き八重咲き、ベル形、カップ形といった多様な花形が魅力です。適切な管理を行えば長期間にわたって美しい花を楽しめるため、ガーデニング基礎知識完全ガイドでも初心者から上級者まで幅広く推奨されています。

クレマチス多年草・宿根草の育て方ガイドでも取り上げられているように、一度植え付ければ毎年花を咲かせてくれる魅力的な植物です。本記事では、クレマチスの基本的な育て方から、剪定のコツ、おすすめ品種まで詳しく解説します。

クレマチスの基本情報と特徴

クレマチスはキンポウゲ科センニンソウ属(Clematis属)に属するつる性宿根草で、原産地は北半球の温帯地域です。英国王立園芸協会(RHS)から80以上の品種が表彰されており、世界的に高い評価を得ている植物です。

日本でも古くから親しまれており、テッセンやカザグルマなど在来種も存在します。クレマチスの最大の魅力は、品種によって春から秋まで長期間開花し、つるを這わせることで立体的なガーデニングが楽しめる点です。バラの育て方完全ガイドで紹介されているバラとの相性も抜群で、「バラとクレマチスの組み合わせ」は欧米のガーデンデザインでは定番となっています。

クレマチスは根をぐんぐん伸ばす性質があるため、花の寄せ植え完全ガイドで寄せ植えを作る際には、他の植物の根を傷つけないよう地面に仕切り板を設置する配慮が必要です。

クレマチスの種類と選び方

クレマチスを上手に育てるためには、まず購入した品種の特性を理解することが重要です。クレマチスは開花時期や剪定方法によって大きく3つのグループに分類されます。

グループ

開花時期

代表品種

剪定タイプ

初心者適性

早咲き系(モンタナ系など)

春(4-5月)

モンタナ、アーマンディ

旧枝咲き(軽剪定)

★★★★☆

大輪系(パテンス系など)

春~初夏

ネリーモーザー、ドクターラッペル

新旧枝咲き(中剪定)

★★★☆☆

遅咲き系(ビチセラ系、ジャックマニー系など)

夏~秋(6-10月)

ジャックマニー、ビル・ド・リヨン

新枝咲き(強剪定)

★★★★★

初心者におすすめの品種

初めてクレマチスを育てる方には、四季咲き性のある遅咲き系品種がおすすめです。特に以下の品種は病気に強く、育てやすいと評価されています。

  • ジャックマニー系:花付きが良く、強健で育てやすい。紫色の代表品種。
  • ビチセラ系:小ぶりな花が可憐で、開花期間が長い。
  • テクセンシス系:ベル形の花が特徴的で、耐暑性に優れる。

購入時には、品種名が記載されたタグの裏面に開花時期や特性が書かれているので、必ず確認しましょう。園芸店の店員に咲き方のタイプ(新枝咲き・旧枝咲き・新旧枝咲き)を尋ねておくと、後の剪定管理がスムーズになります。

クレマチスの植え付けと管理

植え付け時期

クレマチスは真夏(7月下旬~8月)を除けば年中植え付けが可能ですが、春の花の育て方ガイド秋の花の育て方ガイドでも推奨されているように、春(3~5月)と秋(9~10月)が最も適した季節です。この時期は根の活着が良く、株が充実しやすくなります。

クレマチスの植え付けと管理 - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理
クレマチスの植え付けと管理 - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理

苗の選び方

良質なクレマチスの苗を選ぶポイントは以下の通りです。

  • 葉が鮮やかな緑色で、斑点や枯れた部分がない
  • 茎がしっかりとしていて、折れやすくない
  • 根が白くて太く、根詰まりしていない
  • 病害虫の痕跡がない

植え付け方法

クレマチスの植え付けで最も重要なポイントは「深植え」です。つるを1~2節分(約5~10cm)土中に埋めることで、病害虫に強く長寿命の株になります。これは万が一地上部が枯れても、地中の節から新芽が出やすくなるためです。

鉢植えの場合は、根鉢より一回り大きな鉢を選び、鉢底に排水性を高めるための軽石を敷きます。用土は、市販の草花用培養土に腐葉土を2~3割混ぜたものを使用します。

地植えの場合は、植え穴を深さ・幅ともに40cm程度掘り、堆肥や腐葉土をたっぷり混ぜ込んで水はけと保水性を両立させます。クレマチスは根が深く伸びる性質があるため、土壌改良は丁寧に行いましょう。

栽培環境

クレマチスは「足元は涼しく、上部は日向」という環境を好みます。日当たりと風通しの良い場所が基本ですが、夏の花の育て方ガイドでも指摘されているように、真夏の強い日差しは株にダメージを与えます。理想的には、午前中は日が当たり、午後は半日陰になる場所が適しています。

根元に日差しが当たり続けると根が傷みやすいため、株元にマルチング材を敷いたり、花の寄せ植え完全ガイドで紹介されているような低い草花を植えて日陰を作ったりする工夫が有効です。

水やりと肥料

クレマチスは水を好む植物なので、特に開花時期は水切れを起こさないよう注意が必要です。鉢植えの場合、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。真夏の水やりは朝夕の涼しい時間帯に行い、日中の高温時は避けましょう。

地植えの場合は、植え付け後の1ヶ月間はこまめに水やりを行い、その後は極端に乾燥する時期以外は降雨に任せます。

肥料は春の芽出し時期(3月)、開花前(5月)、花後(7月)、秋の生育期(9月)の年4回、緩効性化成肥料を株元に施します。液肥を使用する場合は、10日に1回程度の頻度で追肥します。

クレマチスの剪定方法

クレマチスの剪定は品種のタイプによって大きく異なるため、正しい知識を持つことが美しい花を咲かせる鍵となります。剪定方法を間違えると、翌年花が咲かなくなることもあるので注意が必要です。

クレマチスの剪定方法 - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理
クレマチスの剪定方法 - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理

剪定の3タイプ

  1. 旧枝咲きタイプ(軽剪定):前年に伸びた枝に花を咲かせる
  • 対象:モンタナ系、アーマンディ系など早咲き系
  • 剪定時期:花後すぐ(5~6月)
  • 方法:花がらを取り除き、伸びすぎた枝を軽く整える程度。冬の強剪定は厳禁。
  1. 新旧枝咲きタイプ(中剪定):新枝・旧枝の両方に花を咲かせる
  • 対象:大輪系(パテンス系、フロリダ系など)
  • 剪定時期:冬(2~3月)
  • 方法:地上30~50cmで切り戻す。枯れ枝や弱い枝は根元から除去。
  1. 新枝咲きタイプ(強剪定):春に伸びた新しい枝に花を咲かせる
  • 対象:ジャックマニー系、ビチセラ系、テクセンシス系など遅咲き系
  • 剪定時期:冬(2~3月)
  • 方法:地上30~50cmまたは地際2~3節まで強く切り戻す。最も管理が簡単。

剪定の基本ポイント

どのタイプでも共通する剪定のポイントは、「節と節の間にハサミを入れる」ことです。節から5mm程度離れた位置で切ることで、新芽を誤って切り落とすことを防げます。

花後の剪定(花がら摘み)は、花のすぐ下3~5cmの位置で切ります。これにより株の体力を温存し、次の開花に備えられます。四季咲き品種の場合、花がら摘みをこまめに行うことで繰り返し花を楽しめます。

冬に地上部が枯れたように見えても、決して枯れたわけではありません。品種タイプを確認せずに冬に強剪定してしまうと、旧枝咲きタイプの場合は翌年の花芽を切り取ってしまうことになるので注意しましょう。

剪定に使用するハサミは、切り口から病原菌が侵入しないよう、事前に消毒用アルコールやライターの火で滅菌しておくことをおすすめします。

クレマチスの病害虫対策と注意点

花の病害虫対策完全ガイドでも詳しく解説されていますが、クレマチスは比較的病害虫に強い植物です。しかし、環境によってはいくつかの問題が発生することがあります。

クレマチスの病害虫対策と注意点 - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理
クレマチスの病害虫対策と注意点 - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理

主な病害虫

  1. うどんこ病
  • 症状:葉に白い粉状のカビが発生
  • 原因:湿度が高く風通しが悪い環境
  • 対策:株の風通しを良くする。発病した葉は早めに除去。必要に応じて殺菌剤を散布。
  1. 立枯病(クレマチス萎凋病)
  • 症状:健康だった株が突然しおれて枯れる
  • 原因:土壌中の病原菌が傷口から侵入
  • 対策:深植えにより地中に節を確保。発病した枝は速やかに切除。
  1. アブラムシ
  • 症状:新芽や蕾に群生し、吸汁する
  • 対策:見つけ次第、水で洗い流すか薬剤散布。テントウムシなどの天敵を活用。
  1. ヨトウムシ・ナメクジ
  • 症状:葉や新芽が食害される
  • 対策:夜間に見回りして捕殺。マルチング材を敷いて忌避。

予防のポイント

病害虫の予防には、風通しと日当たりの良い環境を維持することが最も重要です。株元の枯れ葉や雑草はこまめに除去し、清潔な環境を保ちましょう。

つるが密生しすぎると風通しが悪くなるため、適度に間引き剪定を行います。また、水やりは株元に与え、葉に水がかからないようにすると病気の発生リスクが減ります。

クレマチスは根が繊細なので、植え替えは極力避けた方が良いでしょう。鉢植えの場合、2~3年に一度の植え替えが推奨されますが、その際は根を傷めないよう慎重に行います。

クレマチスの楽しみ方とコツ

つるの誘引

クレマチスのつるは、葉柄を巻き付けて這い上がる性質があります。アーチトレリスフェンスオベリスクなど様々な支柱に誘引でき、立体的なガーデニングを楽しめます。

クレマチスの楽しみ方とコツ - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理
クレマチスの楽しみ方とコツ - illustration for クレマチスの育て方|つる性宿根草の魅力と管理

誘引する際は、つるを無理に曲げると折れてしまうため、柔らかいうちに優しく誘導します。麻紐やビニールタイなどで軽く固定し、成長に合わせて調整していきます。

バラとの組み合わせ

バラの育て方完全ガイドでも紹介されているように、クレマチスとバラの組み合わせは欧米のガーデンデザインでは定番です。バラのアーチや壁面にクレマチスを這わせると、バラの開花期の前後にクレマチスが咲き、長期間花が楽しめます。

特に、バラの足元にクレマチスを植えると、バラの根元を日陰にする効果もあり、互いに良い影響を与え合います。

鉢植えでの楽しみ方

ベランダガーデニング完全ガイドでも触れられているように、クレマチスは鉢植えでも十分育てられます。10号(直径30cm)以上の深鉢を使用し、支柱やオベリスクを立てて誘引すると、ベランダやテラスでも楽しめます。

鉢植えの利点は、移動が可能なため、季節や開花状況に応じて最適な場所に配置できることです。また、冬場は寒風から守りやすく、管理がしやすくなります。

地植えの配置アイデア

クレマチスは地植えすることで本来のポテンシャルを発揮します。フェンスや壁面を覆わせたり、樹木の幹に這わせたりすると、見事な景観を作り出せます。

また、球根植物の育て方完全ガイドで紹介されている春咲き球根植物(チューリップの育て方完全ガイドなど)と組み合わせると、春から初夏にかけて連続して花を楽しめます。

まとめ

クレマチスは「つる性植物の女王」の名にふさわしく、豊富な品種と美しい花で私たちを魅了してくれます。適切な品種選び、深植え、剪定タイプの理解というポイントを押さえれば、初心者でも十分に育てられる魅力的な宿根草です。

春から秋まで長期間花を楽しめるクレマチスは、花の庭のデザインとレイアウト完全ガイドで紹介されているような立体的なガーデンデザインには欠かせない植物です。バラや他の草花と組み合わせながら、あなただけの美しいガーデンを作り上げてください。

クレマチスの栽培を通じて、より深いガーデニングの世界を楽しみましょう。品種ごとの個性を知り、適切な管理を続ければ、毎年豊かな花を咲かせてくれる素晴らしいパートナーとなるはずです。

花の日記 編集部|AIテクノロジーと園芸の知見を組み合わせて、正確で実用的なガーデニング情報をお届けしています。

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