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イングリッシュローズの魅力と育て方

公開日: 2026年2月8日最終確認日: 2026年2月21日7108文字著者: 花の日記 編集部
イングリッシュローズの魅力と育て方

イングリッシュローズの魅力と詳しい育て方を解説。デビッド・オースチンが生み出した、オールドローズの美しさとモダンローズの実用性を兼ね備えた人気品種。植え付けから剪定、誘引、病害虫対策まで、初心者にも分かりやすく紹介します。

イングリッシュローズの魅力と育て方

イングリッシュローズは、英国の伝統的なバラの美しさと現代のバラの実用性を見事に融合させた、世界中で愛されるバラの品種群です。英国の名育種家デビッド・オースチン氏によって生み出されたこれらのバラは、オールドローズの優雅な花形と豊かな香り、そしてモダンローズの四季咲き性と豊富な色彩を併せ持ち、初心者からベテランまで幅広いガーデナーに支持されています。本記事では、イングリッシュローズの魅力から具体的な育て方まで、詳しくご紹介します。バラの育て方完全ガイドも併せてご覧ください。

イングリッシュローズとは?その誕生と歴史

イングリッシュローズは、1969年にデビッド・オースチン氏が初めて四季咲きの品種を発表して以来、20世紀で最も成功したバラの品種群となりました。オースチン氏は1961年に最初の品種「コンスタンス・スプライ」を発表しましたが、これは一季咲きでした。その後、ガーデニング基礎知識完全ガイドにもあるように、試行錯誤を重ね、1969年に「ワイフ・オブ・バス」と「カンタベリー」という四季咲き品種を生み出したのです。

イングリッシュローズとは?その誕生と歴史 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方
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デビッド・オースチン・ローゼズ社では年間30万もの実生苗を育成し、その中から厳しい選抜を経て新品種が生まれます。花の美しさ、丈夫さ、葉の美しさ、香り、樹形など、多数の基準をクリアしないと発売されません。これまでに190以上の品種が発表され、RHSチェルシーフラワーショーやハンプトンコートパレスフラワーショーで合計46個以上の金メダルを受賞しています。

詳しい歴史については、David C. H. Austin - WikipediaThe Legacy: David Austin's English roses | Country Lifeをご覧ください。

イングリッシュローズの魅力的な特徴

優雅な花形と豊かな香り

イングリッシュローズの最大の魅力は、オールドローズのような重厚でロマンチックな花形です。カップ咲き、ロゼット咲き、ポンポン咲きなど、クラシカルで優雅な花形が特徴で、一輪一輪が芸術作品のような美しさを持っています。また、豊かで種類の多い香りも大きな魅力で、オールドローズ香、ティーローズ香、ムスクローズ香、ミルラ香、さまざまなフルーツ香など、あらゆる香りの種類があります。

イングリッシュローズの魅力的な特徴 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方
イングリッシュローズの魅力的な特徴 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方

花の庭のデザインとレイアウト完全ガイドでも紹介されているように、香り高いバラは庭全体の雰囲気を豊かにしてくれます。

四季咲き性と豊富な色彩

モダンローズの血を引くイングリッシュローズは、春から秋まで繰り返し花を咲かせる四季咲き性を持っています。一季咲きのオールドローズとは異なり、長期間花を楽しめるのが大きなメリットです。色彩も、クリーム色、アプリコット、ピンク、イエロー、レッド、パープルなど非常に豊富で、庭のデザインに合わせて自由に選べます。

丈夫で育てやすい性質

イングリッシュローズは病気に強く丈夫なのも大きな特徴です。花の病害虫対策完全ガイドで解説されているような基本的な管理を行えば、初心者でも比較的簡単に美しい花を咲かせることができます。英国よりも暖かい地域でより良く育つため、日本の気候に適しており、花のクオリティーが増し、香りもより豊かに広がり、生育も旺盛になります。

詳しくはイングリッシュローズの育て方|KINCHO園芸園芸ネット本店|「イングリッシュローズ」の栽培ガイド【公式】もご参照ください。

多様な樹形と仕立て方

イングリッシュローズの多くは「2つの性格」を持っており、強い剪定を続ければシュラブタイプ(木立性)として楽しめますし、伸ばして育てれば2〜4メートルのつるバラとして生長し、花も繰り返し咲きます。この特性により、庭のスペースや用途に応じて柔軟に仕立てられるのが魅力です。

イングリッシュローズの育て方:基本編

植え付けの時期と場所選び

イングリッシュローズの植え付けは、休眠期である12月から2月が最適です。日当たりがよく、風通しのよい場所を選びましょう。イングリッシュローズは日当たりが良ければ支柱を立てなくてもしっかりとした株に生長します。ただし、真夏の西日が強すぎる場所は避け、午前中に十分日が当たる東向きや南東向きの場所が理想的です。

イングリッシュローズの育て方:基本編 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方
イングリッシュローズの育て方:基本編 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方

バラの育て方完全ガイドにも詳しく書かれていますが、風通しが悪いと病気が発生しやすくなるため、建物や他の植物との間隔を十分に取ることが大切です。

土づくりと植え付け方法

バラは肥沃で水はけの良い土を好みます。鉢植えの場合は、苗よりも一回り大きな鉢に植え付け、赤玉土(小粒)6:腐葉土4の割合で混ぜた水はけのよい土か、市販のバラ用培養土を使ってください。地植えの場合は、植え穴を深さ・幅ともに40〜50センチほど掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥を3割ほど混ぜ込みます。

植え付け時には、接ぎ木部分が地面から5センチほど出るように浅めに植えるのがポイントです。植え付け後はたっぷりと水を与え、根と土を密着させましょう。

水やりの基本

地植えの場合は、根付いた後は基本的に自然の降雨に任せて大丈夫ですが、夏場の乾燥が続く時期には週に1〜2回たっぷりと水を与えます。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるのが基本です。特に開花期や新芽が伸びる時期は水を多く必要とするため、水切れに注意しましょう。

水やりは午前中に行うのがベストで、葉や花に水がかからないよう、株元に静かに注ぐようにします。ベランダガーデニング完全ガイドでも解説されているように、夕方以降の水やりは病気の原因になりやすいため避けましょう。

イングリッシュローズの育て方:実践編

肥料の与え方

イングリッシュローズは肥料を好む植物です。生長し始める3〜4月には元肥として、緩効性の固形肥料を株元に施します。四季咲き品種は6月にも追肥を与えると花付きがよくなります。その後、9月にも秋の開花に向けて追肥を行いましょう。

イングリッシュローズの育て方:実践編 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方
イングリッシュローズの育て方:実践編 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方

肥料は窒素・リン酸・カリがバランスよく配合されたバラ専用肥料がおすすめです。液肥を使う場合は、月に2〜3回、規定の濃度に薄めて与えます。ただし、真夏(7〜8月)は株が疲れやすいため、肥料は控えめにしましょう。

剪定の方法とタイミング

イングリッシュローズの剪定には、冬の剪定(主剪定)と花後の剪定があります。

冬の剪定: 1月下旬から2月中旬が適期です。木立性のタイプは、古い枝や細い枝を根元から切り取り、主要な枝を地面から30〜50センチの高さで切り戻します。これにより力強く芽吹き、春に美しい花を咲かせてくれます。つる性のタイプは、古い枝を整理し、良い枝を選んでアーチやフェンスに誘引します。

花後の剪定: 花が終わったら、花から2〜3枚の葉をつけた位置で切り戻します。これにより次の花が早く咲き、株の形も整います。

剪定の詳しいテクニックはバラの育て方完全ガイドでも紹介されています。

誘引の方法(つるバラとして育てる場合)

イングリッシュローズをつるバラとして育てる場合、冬の剪定時に誘引作業を行います。良い枝を選び、できるだけ水平に近い角度で誘引すると、枝全体に花芽がつきやすくなります。アーチフェンストレリスなどに麻紐やビニールタイなどで固定しますが、枝が太くなることを考慮して、少し余裕を持たせて結びます。

誘引時には手袋を着用し、トゲに注意しながら作業を行いましょう。

病害虫対策

イングリッシュローズは比較的病気に強い品種が多いですが、うどんこ病や黒星病(黒点病)には注意が必要です。予防として、風通しを良くし、株元の落ち葉をこまめに掃除することが大切です。病気が発生した場合は、花の病害虫対策完全ガイドを参考に、適切な薬剤を使用しましょう。

害虫では、アブラムシ、ハダニ、バラゾウムシなどに注意が必要です。見つけ次第、手で取り除くか、殺虫剤を散布します。アブラムシは新芽や蕾につきやすく、放置すると大量発生するため、早期発見・早期対処が重要です。

季節ごとの管理カレンダー

イングリッシュローズを美しく咲かせるためには、季節に応じた適切な管理が欠かせません。

時期

主な作業

ポイント

1月〜2月

冬剪定・誘引・植え替え

休眠期の大切な作業時期。主剪定と誘引で春の開花準備

3月〜4月

芽出し肥・新芽の管理

生長が始まる時期。元肥を施し、新芽の様子を観察

5月〜6月

開花・花後剪定・追肥

一番花の最盛期。花後は早めに剪定し、追肥で体力回復

7月〜8月

水やり・病害虫対策

暑さ対策が重要。水切れと病害虫に注意

9月

秋の追肥・花後剪定

秋の開花に向けて追肥。夏の疲れをリセット

10月〜11月

秋の開花・花がら摘み

秋バラの美しい季節。こまめな花がら摘みで長く楽しむ

12月

寒肥・防寒対策

休眠期に入る準備。寒肥を施し、寒冷地では防寒対策

春の花の育て方ガイド夏の花の育て方ガイド秋の花の育て方ガイドも併せて参考にしてください。

人気のイングリッシュローズ品種

イングリッシュローズには数多くの魅力的な品種がありますが、ここでは特に人気の高い品種をいくつかご紹介します。

人気のイングリッシュローズ品種 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方
人気のイングリッシュローズ品種 - illustration for イングリッシュローズの魅力と育て方

グラハム・トーマス: 鮮やかな黄色の花が特徴で、イングリッシュローズを代表する名花です。四季咲き性に優れ、丈夫で育てやすく、初心者にもおすすめです。

ジュード・ジ・オブスキュア: クリーミーイエローの大輪花で、濃厚なフルーツ香が魅力です。花形も美しく、切り花としても人気があります。

レディ・エマ・ハミルトン: オレンジがかったアプリコット色の花で、フルーツとティーの混ざった香りが特徴です。銅色がかった葉も美しく、庭のアクセントになります。

メアリー・ローズ: 淡いピンクの花で、非常に丈夫で育てやすい品種です。花付きも良く、初心者に最適な品種の一つです。

アブラハム・ダービー: アプリコットとピンクが混ざった大輪の花で、カップ咲きの美しい花形と強いフルーツ香が魅力です。寒冷地でも育てやすい品種です。

品種選びについてはデビッドオースチン(イギリス) | 苗木部 本店 By 花ひろばオンラインLearn About David Austin English Roses | Gardener's Pathも参考になります。

鉢植えで楽しむイングリッシュローズ

限られたスペースでもイングリッシュローズを楽しみたい方には、鉢植え栽培がおすすめです。ベランダガーデニング完全ガイドでも紹介されているように、適切な管理を行えば、ベランダやテラスでも美しい花を咲かせることができます。

鉢は直径30センチ以上、深さ30センチ以上のものを選びましょう。大きすぎると水管理が難しくなるため、最初は8〜10号鉢程度がおすすめです。鉢植えの場合は水やりと肥料が地植えより重要になるため、こまめな管理を心がけましょう。

鉢植えに向く品種としては、コンパクトに育つ「レディ・オブ・シャーロット」「オリビア・ローズ・オースチン」「ザ・ポエッツ・ワイフ」などがおすすめです。

よくある失敗と対策

花が咲かない

新苗を植えた1年目は株を育てることを優先し、蕾は摘み取った方が良い場合もあります。2年目以降で花が咲かない場合は、日照不足、肥料不足、剪定が適切でないことが考えられます。特に冬の剪定で切り戻しが弱すぎると、良い花が咲きにくくなります。

葉が黄色くなって落ちる

黒星病の可能性があります。風通しを良くし、株元の落ち葉を除去することで予防できます。発症した場合は、病気の葉を取り除き、殺菌剤を散布しましょう。

新芽が伸びない

肥料不足や根詰まりが考えられます。鉢植えの場合は2〜3年に一度、一回り大きな鉢に植え替えましょう。また、春先の芽出し肥をしっかり与えることも重要です。

まとめ:イングリッシュローズで豊かなガーデンライフを

イングリッシュローズは、その優雅な美しさと育てやすさから、世界中のガーデナーに愛されています。オールドローズの魅力とモダンローズの実用性を兼ね備え、豊かな香りと繰り返し咲く特性により、長期間庭を彩ってくれます。

初心者の方でも、基本的な管理をしっかり行えば、美しい花を咲かせることができます。本記事で紹介した育て方のポイントを参考に、ぜひイングリッシュローズの栽培にチャレンジしてみてください。バラの育て方完全ガイドガーデニング基礎知識完全ガイドも併せて活用すれば、より深い知識を得られるでしょう。

イングリッシュローズのある庭は、まるで英国のコテージガーデンのような優雅な雰囲気に包まれます。その美しさと香りに癒されながら、豊かなガーデンライフを楽しんでください。

花の日記 編集部|AIテクノロジーと園芸の知見を組み合わせて、正確で実用的なガーデニング情報をお届けしています。

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