太陽熱土壌消毒
別名・表記:太陽熱消毒、土壌のソーラリゼーション、soil solarization
湿らせた土を透明フィルムで覆い、日射で地温を上げて土壌病害虫や雑草種子を抑える方法。
定義
太陽熱土壌消毒とは、十分に湿らせた土を透明なフィルムで密閉し、日射によって地温を上げ、土壌病原体、植物寄生性線虫、雑草種子などの密度を下げる非化学的な処理です。熱を地中へ伝えるための水分と、温めた空気を逃がさない被覆の密着性が効果を左右します。
手順
- 前作の根、枯れ葉、雑草、石などを取り除き、土の塊を砕いて表面を平らにします。
- 土の深い部分まで熱が伝わりやすいよう、処理前に十分な水分を与えます。
- 透明なポリエチレンフィルムを土面へ密着させ、端を土で埋めて空気と水の出入りを抑えます。
- 暑く日射の強い期間に被覆を保ち、処理後はフィルムを外して土を落ち着かせてから植え付けます。
効果を左右する条件
黒いシートは光を吸収して表面自体は熱くなりますが、透明フィルムは日射を土へ通し、地表との間に熱を閉じ込めやすい点が異なります。フィルムが土から浮く、端に隙間がある、土が乾いている、被覆期間が短いと、必要な熱が地中へ伝わりません。また、深くなるほど地温は上がりにくいため、深層に残る病原体を一度の処理だけで完全に除ける方法ではありません。
活用シーン
夏に数週間空けられる花壇や、次作前の畝の処理に適しています。薬剤を避けたい家庭園芸でも取り入れやすい一方、冷涼地、日陰、梅雨時の長雨、すぐに植え付けたい場面には向きません。処理後は完熟堆肥や健全な培養土を薄く補い、土壌微生物の回復と排水性の維持を図ります。