分生胞子嚢
別名・表記:胞子嚢、分生胞子、sporangium、sporangia
べと病菌が葉裏などに形成し、風や水滴で移動して新たな感染を起こす無性繁殖体。
定義
分生胞子嚢は、べと病菌が感染葉に形成する無性繁殖体で、英語ではsporangium、複数形ではsporangiaと呼ばれます。葉裏の気孔から伸びた胞子嚢柄の先に作られ、白色、灰色、紫色などの綿毛状・霜状の層として観察される場合があります。
感染サイクルでの役割
- 形成:感染した葉の組織から気孔を通じて葉裏側へ現れます。
- 移動:風で長距離へ、水滴の跳ね返りで近くの株へ広がります。
- 侵入:水分と温度の条件が整うと発芽し、気孔から葉内へ侵入します。
- 再生産:新しい葉で増殖した後、再び胞子嚢を形成して感染を繰り返します。
観察の使い方
早朝や葉が湿った時間帯に葉裏を確認すると、胞子形成を見つけやすくなります。葉表の黄化だけでは栄養障害や薬害と区別しにくいため、葉裏の胞子層はべと病を疑う重要な手掛かりです。ただし病原体や宿主によって見え方が異なるため、一つの所見だけで断定しません。