花の日記
用語

固定種(自然受粉品種)

別名・表記:固定種、自然受粉品種、開放受粉、在来種、open-pollinated variety

自然な受粉で採れた種から親とほぼ同じ性質の株が育つよう形質が固定された品種で、自家採種ができます。

固定種(自然受粉品種)とは、風や昆虫、自家受粉といった自然な受粉で採れた種から、親とほぼ同じ性質の株が育つように、何世代も選抜を重ねて形質が固定された品種です。英語では open-pollinated variety と呼びます。地域で長く受け継がれてきた在来種や伝統野菜の多くが固定種で、家庭で種を採って翌年もまける点が最大の特徴です。これに対してF1品種(一代交配種)は、異なる親系統を掛け合わせた一代目だけが均一で優れた性質を示し、その種を採っても二代目は形質がばらつきます。

F1品種との比較

項目固定種F1品種
自家採種できる(親に近い株が育つ)二代目は分離してばらつく
揃いやや不揃いになりやすい揃いがよく生育旺盛
特徴地域性・多様性、味や形の個性耐病性や収量を狙って設計
種袋の表記品種名のみが多い「F1」「一代交配」「交配種」

自家採種で失敗しないために

  • 交雑を防ぐ:他家受粉しやすい植物(アブラナ科、ウリ科、トウモロコシ、ケイトウやヒマワリなど虫媒・風媒の花)は、近くに別品種があると交雑します。距離を取る、防虫ネットで覆う、開花期をずらすなどで隔離します。
  • 自家受粉性の植物:トマト、マメ類、アサガオなどは交雑しにくく、初心者向きです。
  • 選抜する:形や色、生育のよい株から採種し、病気の株や早く抽苔した株は避けます。
  • 完熟させる:花や果実を株の上で十分に熟させてから採り、乾燥させて保存します。

花の栽培での意味

アサガオ、コスモス、ケイトウ、ヒマワリ、マリーゴールドなど、こぼれ種で殖える一年草の多くに固定種の系統があります。ただし園芸品種にはF1も多く、こぼれ種で咲いた花が親と違う色や形になることがあるのはこのためです。採種した種は発芽力が年々落ちるので、乾燥・低温・遮光で保管し、品種名と採種年をラベルに記録します。

関連記事

外部参照:WikipediaWikidata

← 用語集一覧へ