花の日記
用語

遅霜

別名・表記:晩霜、おそじも、春霜、late frost、晩霜害

春に植物の新芽や花芽が動き始めた後に降りる霜で、柔らかい芽や展開直後の葉、花芽に凍霜害を与える晩春の霜です。

遅霜とは、春になって植物の芽や葉が動き始めた後、季節外れに降りる霜のことで、「晩霜(ばんそう)」とも呼びます。休眠中の枝は低温に耐えますが、膨らんだ芽や展開直後の柔らかい葉、開きかけた花は氷点下でも簡単に凍傷を受けます。関東平野では4月中旬ごろまで、内陸や高冷地では5月上旬まで注意が必要とされ、農業では茶や果樹の「晩霜害」が毎年の課題です。庭木ではアジサイ花芽や新芽、モミジの若葉、早植えした夏野菜の苗が被害を受けやすい代表例です。

起こりやすい条件

  • 晴れて風のない夜:地表の熱が空へ逃げる放射冷却で、予報の最低気温より2〜3℃低くなることがあります。
  • 予報の最低気温が3〜4℃以下:気温は地上1.5mで測るため、地面付近はさらに低く、霜が降りることがあります。
  • 冷気がたまる場所:谷筋、窪地、建物の北側、風下の低い場所。
  • 移動性高気圧の通過後:寒気が入った翌朝の冷え込み。

対策

対策内容
鉢を移動する軒下、壁際、室内など霜が直接降りない場所へ移します
不織布・寒冷紗で覆う支柱で空間を作り、葉に直接触れないようにかけます。朝には外します
水やりを控えめにしない湿った土は乾いた土より冷えにくく、地温を保ちます
植え付けを遅らせる夏野菜や霜に弱い草花は、その地域の晩霜日を過ぎてから植えます
芽出し前の管理冬の間に暖かい場所へ置くと芽が早く動き、かえって被害を受けやすくなります

剪定との見分け

アジサイが咲かない原因は剪定時期だけではありません。花後に適期で剪定したのに、春に枝先の芽が黒く変色して枯れた場合や、低温の翌朝に新芽がしおれた場合は、遅霜の被害を疑います。被害を受けた枝は、下のわき芽が動くのを待ってから枯れた部分だけを切り戻します。旧枝咲きの花木では枝先の花芽が失われるため、その年の花は減りますが株が枯れることはまれです。

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