ノリウツギ
別名・表記:糊空木、ピラミッドアジサイ、Hydrangea paniculata、panicle hydrangea
円錐形の花房をつけ、その年に伸びた枝に開花するため冬から早春にも剪定できる、日本にも自生するアジサイ属の落葉低木です。
ノリウツギとは、円錐形の花房をつけ、その年に伸びた枝に開花するアジサイ属(Hydrangea paniculata)の落葉低木です。北海道から九州の山野に自生し、樹皮の内側の粘液を和紙をすく際の糊に使ったことが名前の由来とされます。7〜9月ごろに白い花を咲かせ、秋にかけて花房がピンクや赤みを帯びる品種も多く、園芸では「ライムライト」「ミナヅキ」などの品種が流通しています。アジサイの仲間では珍しく新枝咲きで、剪定時期の自由度が高いのが最大の特徴です。
種類・特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | アジサイ科アジサイ属、落葉低木〜小高木 |
| 花期 | 7〜9月(一般的なアジサイより1か月ほど遅い) |
| 花房 | 先端が細くなる円錐形。装飾花と両性花が混じる |
| 開花型 | 新枝咲き。春から伸びた枝の先に花芽ができる |
| 耐寒性 | 強い。寒冷地でも地植えできる |
| 日当たり | 日なた〜明るい半日陰。日照不足では花つきが落ちる |
代表的な品種には、花房が大きく黄緑から白へ変わる「ライムライト」、装飾花が密に重なる「ミナヅキ」、樹高を抑えた矮性の「リトルライム」、赤く色づく「バニラフレイズ」などがあります。ミナヅキは装飾花ばかりの手まり型ですが、これは品種の性質であって開花型とは関係ありません。
剪定と管理の手順
- 剪定時期:落葉後の12月から芽が動く前の3月まで。花後すぐでも構いません。
- 強剪定:全体を1/3〜1/2程度まで切り戻すと枝数が減り、少数の太い枝に大きな花房がつきます。
- 弱剪定:枯れ枝と混み枝だけを抜くと枝数が残り、花房は小さめでも花数が増えます。
- 一本立ち仕立て:主幹を1本残して下枝を落とすと、小高木のようなスタンダード仕立てにできます。
- 水やり:花房が大きい品種は夏の乾燥で花がしおれやすいため、鉢植えは特に水切れに注意します。
よくある誤解
「アジサイだから花後すぐ剪定しないと翌年咲かない」という常識はノリウツギには当てはまりません。冬に切っても翌年の新枝に花がつきます。また花色は土のpHではほとんど変わらず、白から赤への変化は気温や日照によるものです。アメリカノリノキ(アナベル)と混同されやすいですが、花房の形(円錐か球か)と花期で見分けられます。