花の日記
用語

土壌溶液

別名・表記:土壌水溶液、根域の水溶液、土壌液相、soil solution

土の粒子のすき間にある水に、肥料由来の養分や土から溶け出したイオンが溶けた液相で、植物の根はここから養分を吸収します。

土壌溶液とは、土の粒子と粒子のすき間にある水に、肥料由来の無機養分や土から溶け出したイオン、有機物の分解産物などが溶け込んだ液相のことです。植物の根は固形の肥料そのものではなく、この溶液に溶けたイオン(硝酸イオン、アンモニウムイオン、リン酸イオン、カリウムイオンなど)を吸収します。土壌溶液の濃度は「EC(電気伝導度)」で測ることができ、農業や養液栽培では施肥量の管理指標として使われます。

主な構成要素

成分主な由来植物との関係
硝酸態・アンモニア態窒素肥料、有機物の分解葉や茎の生育。溶けやすく流れやすい
リン酸イオン肥料土に固定されやすく溶液中の濃度は低い
カリウム・カルシウム・マグネシウム肥料、土の鉱物粘土に吸着され、少しずつ溶液へ出る
水素イオン根の分泌、肥料の反応土壌pHを決める
アルミニウムイオン酸性土で鉱物から溶出高濃度では根を傷める。アジサイの青色の元

肥料管理との関係

  • 濃度の急上昇:肥料を一度に多く施すと、根域の溶液濃度が急に上がり、浸透圧で根から水が奪われて肥料やけを起こします。
  • 乾燥による濃縮土壌水分が減ると同じ肥料量でも濃度が高くなります。乾いた鉢へ濃い液肥を与えるのが危険な理由です。
  • 排水による流亡:水やりで鉢底から流れる水には溶けた養分も含まれ、特に硝酸態窒素は流れやすい成分です。
  • 緩効性の意味緩効性肥料や被覆肥料は、溶液中の濃度が急に上がらないよう時間をかけて成分を供給する設計です。
  • 塩類集積:蒸発だけで水が減り続けると塩類が表土に残り、白い結晶として見えることがあります。ときどきたっぷりの水で洗い流します。

注意点

土壌溶液は目で直接確認しにくいため、肥料ラベルの指示、施肥の記録、土の乾湿、葉色や根の状態を組み合わせて判断します。家庭園芸用のEC計を使えば、鉢底から出た水を測るだけで濃すぎ・薄すぎの傾向が分かります。

この用語が登場する記事

← 用語集一覧へ