花の日記
用語

養分溶脱

別名・表記:溶脱、肥料の流亡、養分流亡、nutrient leaching

水に溶けた肥料成分が雨や過剰な水やりで根の届く範囲より下や鉢の外へ流れ出てしまう現象で、窒素やカリで特に起こりやすいです。

養分溶脱とは、水に溶けた肥料成分が、雨や過剰な水やりとともに土の中を下へ移動し、根の届く範囲の外や鉢の排水穴から流れ出てしまう現象です。硝酸態窒素やカリのように水に溶けやすく土に吸着されにくい成分で特に起こりやすく、施した肥料の一部が植物に使われないまま失われる原因になります。鉢植えでは受け皿へ流れ出る茶色い水、花壇では大雨のあとに葉色が急に薄くなる、といった形で気づくことが多い現象です。

起こりやすい条件

条件理由
砂質土・軽石やパーライトの多い用土保肥性が低く、成分を保持できない
大雨、頻繁すぎる水やり水の移動量が多いほど成分も一緒に動く
速効性肥料の一括施用一度に溶ける量が根の吸収量を超える
植え付け直後・休眠期・低温期根が少なく吸収が追いつかない
小さい鉢での多量施肥土の量に対して溶ける成分が多い

対策

  • 肥料は施肥量の表示を守り、少量を回数に分けて与えます。
  • 鉢植えでは緩効性肥料や置き肥を主体にすると、一度に溶け出す量を抑えられます。
  • 水やりは土の乾きを確認してから鉢底から流れるまで与え、受け皿の水は捨てます。溜めたままにすると再吸収で根を傷めることもあります。
  • 花壇では堆肥や腐葉土を継続して混ぜ、保肥性そのものを上げます。
  • 梅雨や台風の前は追肥を避け、雨が上がってから様子を見て与えます。

よくある誤解

「水をたっぷりやれば肥料もよく効く」は必ずしも正しくありません。水やりが多いほど溶脱も増え、特に液肥は水やり直後の施用でないと流れてしまいます。一方で、鉢の中に肥料成分や塩類が溜まりすぎたときは、あえて多めの水で流す「洗い流し」が有効な場合もあり、溶脱は悪いことばかりではありません。目的に応じて水の量を使い分けます。

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