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スワッグの作り方|庭の花と葉で作る壁飾りの基本

スワッグの作り方を、庭の花と葉の選び方、下葉処理、片面の配置、結束、生花とドライの分岐、乾燥管理まで順に解説します。

執筆:花の日記 編集部 公開 更新
庭の花とユーカリを麻ひもで束ねた壁掛けスワッグ

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スワッグの作り方は、長い葉物を背面に置き、短い花を正面へ重ね、すべての茎を一つの結束点で強く固定するのが基本です。庭材は水分量を見て、生花の小束で乾かすか、1本ずつ先に乾かしてから組むかを選びます。完成直後に壁へ掛けっぱなしにせず、日陰と風通しを確保して結び目の緩みを点検すると、形崩れと茎抜けを減らせます。

スワッグの作り方を始める前に

スワッグは、花・葉・枝を束ねて壁へ掛ける片面型のフラワーアレンジメントです。壁に接する裏側は平らにし、正面から見える輪郭へ長短をつけます。花束のように360度のどこから見ても均等な丸形へ整える必要はありません。

LOVEGREENは作業を「好きな植物を束ねて結ぶだけです。」と簡潔に表現しています。ただし、簡単なのは構造が片面だからです。長い素材を後ろ、短い素材を前へ置く順序と、茎が集まるバインディングポイントを外すと、壁へ掛けた瞬間に正面が崩れます。

家庭で庭材を使う目的は、資格課題のような均整を再現することではありません。フラワーデザインの教育・普及と資格検定を行う日本フラワーデザイナー協会の領域とは分け、ここでは剪定で出た葉と数本の花を、落下しにくい壁飾りへ仕立てます。切る時期から花瓶での管理まで含む全体像は、庭の花で切り花を楽しむガイドで確認できます。

スワッグに向く庭の花と葉の選び方

切り花をスワッグへ使うときは、葉物を骨格、形のはっきりした花を主役、枝分かれした小花をつなぎ役にします。花を増やす前に、壁へ当てたときの縦長の輪郭と、花材の間を空気が通る余白を作る方が安定します。庭から切る時間帯や株に残す芽の位置は、庭の花を切るタイミングと切り方も合わせて判断してください。

ユーカリ (Rakuten / Amazon / Yahoo!)は長い枝と葉の連なりを生かし、背面の外形を作れます。ラベンダーは草丈が短い場合が多いため、結び目に近い前面へ数本まとめると色と香りが埋もれません。枝分かれするスターチスは、大きな葉と主役花の隙間を軽くつなげます。

アジサイは大ぶりで、1〜2本でも壁面の面積を作れます。一方、花房に水分が残ったまま他の花材と密着すると乾きにくくなります。バラカーネーションも、花弁が重なった部分の湿りを確認し、必要なら個別に乾かしてから組みます。開きかけか満開かという花芽の段階だけでなく、花房の厚さと茎の水分も見てください。

庭の葉物を主役にする考え方も有効です。Hopes Grove Nurseriesは「面白い葉物が十分あれば、少ない花でも十分に映えます」(原文英語)と説明しています。カッティングガーデンで集めた葉を土台にすれば、花数を抑えても輪郭を作れます。

花材スワッグでの役割乾燥前の扱い基本の配置
ユーカリ背面の骨格と長さ枝分かれを見て長く残す最も後ろ
ラベンダー色と香りのアクセント数本を小束にする結び目に近い前面
スターチス花と葉の隙間をつなぐ枝分かれで分ける主役花の周囲
アジサイ大きな面を作る主役湿りが多ければ個別乾燥中央よりやや下
バラ・カーネーション視線を集める主役花弁の重なりと水分を確認正面の焦点

必要なもの

剪定ばさみは、枝を押し潰さずに切れるものを用意します。作業前に刃と作業台を乾いた清潔な状態へ整えることは、切り花の衛生管理だけでなく、乾燥中の汚れやカビを持ち込まないためにも役立ちます。

  • 庭の葉物、主役の花、小花を合わせた少量の花材
  • 麻ひもまたはラフィア
  • 輪ゴムまたは細いワイヤー
  • 茎の短い花材用のワイヤーとフローラルテープ (Rakuten / Amazon / Yahoo!)
  • ハサミ (Rakuten / Amazon / Yahoo!)または剪定ばさみ
  • 吊り輪を掛けるS字フック (Rakuten / Amazon / Yahoo!)
  • 花材を仮置きできる乾いた作業面

バインディングポイントとは、すべての茎を交差させて固定する結束点です。ラフィアは植物繊維由来のひも状素材、ワイヤリングは短い茎へワイヤーを添えて長さを補う処理、フローラルテープはそのワイヤーを覆う伸縮性のあるテープを指します。専門材料がなければ、最初の小束は輪ゴムと麻ひも (Rakuten / Amazon / Yahoo!)だけでも作れます。

手順

スワッグの手順は、収穫と下処理、片面の配置、結束、吊り輪の順で進めます。途中で手を離すと重ねた花材がずれるため、AND PLANTSの「結びひもはあらかじめ用意しておきましょう。」という助言どおり、必要な長さへ切ったひもを手元へ置いてから始めます。

ステップ1: 花材を切り、すぐ下処理する

ステップ1では、庭の葉と花を必要量だけ切り、涼しい場所へ移します。葉物は朝早く切り、水に浸かる葉を除いて数時間吸水させる方法があります。壁飾りへする前に、しおれた枝を回復させ、湿った花材をそのまま束へ入れないことが大切です。

花材のコンディショニングでは、清潔な花瓶や容器で花材を休ませます。茎の吸水を助ける水切りは、乾燥を始める前に花材を回復させたい場合だけ行います。失敗しやすいのは、切った後も庭仕事を続け、花材を日なたへ置くことです。修正するなら、切る前に水と作業場所を準備し、採取後の移動時間を短くします。花瓶で一度休ませる場合の水換えや切り戻しは、切り花を長持ちさせる方法で確認できます。

ステップ2: 結束点より下の葉を外す

ステップ2では、完成時の長さより少し長めに茎を残し、バインディングポイントより下の葉と細枝を外します。下葉が結び目へ挟まると、ひもが茎へ密着せず、乾燥後に緩みやすくなります。短い茎はこの段階でワイヤリングし、ワイヤーへフローラルテープを巻きます。

失敗は、最初から全体を同じ長さへ切り揃えることです。修正は、長い枝を残し、余った茎を結束後に切る順へ変えます。メイン花材を30〜40cm程度、茎側から10〜15cm程度を結束位置とする作例はありますが、壁の幅と花材の硬さを優先してください。

ステップ3: 長い葉物で背面の輪郭を作る

ステップ3では、最も長いユーカリなどを作業台へ置き、壁に接する裏側を平らにします。次の枝を少し短くし、扇形ではなく細長い三角形を意識して重ねます。ここでスワッグの全長と傾きが決まります。

LOVEGREENは配置の要点を「茎は必ず結ぶ予定の位置で交差するようにしておくこと」と示しています。失敗は、茎の交差位置が上下へばらけることです。修正は、片手で結束点を握ったまま、追加する枝の茎を毎回同じ位置へ通すことです。

ステップ4: 短い花と小花を正面へ重ねる

ステップ4では、主役花を背面の葉より短く置き、スターチスやラベンダー (Rakuten / Amazon / Yahoo!)を隙間へ差し込みます。花の顔が真上ではなく正面を向く角度で重ね、追加するたびに壁へ当てた見え方を確認します。片面構成なので、裏側へ主役花を回す必要はありません。

失敗は、すべての花を同じ高さへ横並びにすることです。修正は、主役花を一段低く置き、小花をその周囲へ散らして、葉の先端から結び目まで視線が流れる高低差を作ることです。花材同士を押し込まず、指が入る程度の空間を残します。

ステップ5: 結束点を固定して緩みを確認する

ステップ5では、握っているバインディングポイントへ輪ゴムまたはワイヤーを回し、その上から麻ひもかラフィアを重ねます。生花は水分が抜けると茎が細くなるため、見た目より強めに固定します。ただし、柔らかい茎を切断するほど締め込まず、硬い枝と一緒に支える形にします。

失敗は、見える麻ひもだけで固定しようとして、乾燥後に全体が滑ることです。修正は、内側を輪ゴムまたはワイヤーで保持し、外側のひもを装飾と二重固定に使うことです。結び目を指で動かし、茎が1本ずつ抜けないか確認します。

ステップ6: 茎を整えて吊り輪を作る

ステップ6では、結束点より下へ飛び出した茎だけを切り揃え、麻ひもまたはワイヤーで吊り輪を作ります。裏側へ輪を置くと正面から結束材が目立ちません。S字フックへ仮掛けし、左右の傾きと花の向きを確認します。

失敗は、吊り輪を短くしすぎ、壁のフックへ掛けるときに花材を押すことです。修正は、指が入る輪を確保し、仮掛け後に余分なひもだけを切ることです。大ぶりのアジサイなら、複数の素材を無理に足さず1〜2本を吊るす選択もあります。

生花を束ねるか、先に乾かすか

ドライフラワーへ変化させながら飾る方法は、葉物中心で風が通る小束に向きます。反対に、花弁が厚い花、水分の多い花房、素材が密集する大束は、1本ずつ乾燥させてから組む方が安全です。生花を束ねる方法と個別乾燥の方法は矛盾ではなく、花材の水分量と束の密度が違います。

からだにいいことは、生花を1本ずつ乾燥させてから束ねる方法を勧めています。一方、LOVEGREENは生花でもドライでも同じ基本構造で作れるとしています。庭のユーカリや細いハーブを少量使うなら生花の小束、湿ったアジサイや花弁の多い花を中心にするなら個別乾燥、と分けると判断しやすくなります。

flowchart TD
  A[庭の花と葉を確認] --> B{水分が多く密集するか}
  B -->|はい| C[1本ずつ日陰で乾燥]
  B -->|いいえ| D[生花の小束で進める]
  C --> E[下葉を外して片面配置]
  D --> E
  E --> F[結束点を強く固定]
  F --> G[風通しのよい日陰へ]
  G --> H[茎痩せと緩みを点検]

花材の水分量から、個別乾燥か生花の小束かを選ぶ判断フローです。

ただし、花を多く入れるほど華やかで失敗しにくいわけではありません。庭の葉物で輪郭を作り、主役花を少数に絞る方が、通気と結束の安定を両立できます。水分の多い花を密に使いたい場合は、本記事の生花束ねにこだわらず個別乾燥を優先してください。

スワッグ作りで多い失敗と直し方

スワッグの失敗は、花材の類よりも、下葉、結束点、片面の向き、初期乾燥の管理に集中します。完成後に花を足して隠す前に、原因に合う工程へ戻す方が形を直しやすくなります。

  • 茎が抜ける:乾燥で茎が細くなった可能性があります。結束点を握り直し、内側の輪ゴムやワイヤーを締め、外側のひもを結び直します。
  • 花が全部下を向く:制作直後から吊るし、重力で花と葉が垂れた状態です。数日は風通しのよい場所で寝かせ、正面の形が安定してから吊るします。
  • 裏側が膨らむ:360度の花束のように素材を回した状態です。背面の花を外し、葉物の枝を平らに並べ直します。
  • 束の内側が湿る:花材が密すぎるか、水分の多い花をまとめています。束を分けて1本ずつ乾かし、完全に乾いてから再構成します。
  • 花色が早く薄くなる直射日光が当たっています。窓際から離し、明るくても日光が直接当たらない壁へ移します。

初期乾燥とは、制作直後に形を保ちながら水分を抜く最初の数日間です。この期間に結び目を触って緩みを確認すれば、落下してから直すより花を傷めません。香りのある素材でも、カビ臭や湿った感触が出た場合は飾り続けず、束をほどいて状態を確認します。

スワッグを飾る場所と乾燥管理

スワッグを飾る場所は、直射日光を避け、昼間に空気が動き、結露しにくい室内が基本です。直射日光は退色を早め、乾きすぎた花材を崩れやすくします。洗面所や調理中の蒸気が集まる壁、雨が当たる屋外ドアは避けます。

作りたての小束は、数日寝かせて正面の形を保つ方法があります。吊るして乾かす場合は、風通しのよい日陰で状態を見て、1〜2週間を一つの目安にします。ただし日数だけで完了を決めず、太い茎の冷たさ、花房の内側の湿り、結び目の緩みを手で確認してください。

数週間たっても乾燥が進まないなら、暖房で急乾燥させるより、日中の空気循環がよい場所へ移します。ラベンダーのように香りを楽しむ素材も、湿気を避ける条件は同じです。アジサイの大きな花房は内側まで確認し、壁との間に空気の通り道を残します。

迷ったときの判断基準

スワッグの作り方で迷ったら、水分量、正面の輪郭、バインディングポイントの3点へ戻ります。水分が多ければ個別乾燥、輪郭が丸ければ裏側の素材を減らし、結束点がばらけていれば茎を同じ位置へ集め直します。

  1. 水分量:葉物中心の小束は生花から進め、厚い花や湿った花房は1本ずつ先に乾かします。
  2. 片面の輪郭:長い葉を後ろ、短い主役花と小花を前へ置き、壁に当てて正面だけを確認します。
  3. 結束点:下葉を除き、すべての茎を一か所で交差させ、乾燥初期に緩みを点検します。

最初から30〜40cmの大きな作品を狙う必要はありません。ガーデニングで育てた長い葉物と主役花1〜2本で小束を作り、数日後の茎痩せと乾き方を確認すると、次に増やす花材を具体的に決められます。

出典

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花の日記 編集部

園芸学・植物学の資料、種苗メーカーや公的機関の栽培情報、農薬登録情報を突き合わせ、出典をたどれる形に再編集する花とガーデニングの編集チームです。編集方針を見る