押し花の作り方|身近な道具で簡単にきれいに仕上げるコツ
押し花の作り方を、新聞紙や本など身近な道具で実践できる手順に整理。花選び、紙の交換、乾燥の見分け方、電子レンジ・アイロン法、保存のコツまで解説します。
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押し花の作り方は、押し花に向く薄い花を選び、ティッシュなどの薄紙と新聞紙で挟み、厚い本で均等に押して完全に乾かすのが基本です。専用キットがなくても作れますが、翌日の紙交換と、花びらが硬く乾いたかの確認までが一連の手順です。急がない場合は、加熱時間の調整が必要な電子レンジより重しを使う方法が取り組みやすいでしょう。
はじめに
押し花は「本に挟んで待つだけ」に見えますが、失敗しやすいのは挟む前と、挟んだ翌日です。表面に水分が残った花を厚いまま押すと乾きにくく、湿った新聞紙を替えなければ変色やカビにつながります。
一方、道具を増やすことが仕上がりを保証するわけではありません。編集部で複数の作り方を照合すると、共通する要点は、薄く水分の少ない花を選ぶこと、吸湿する紙を使うこと、乾燥を手触りで確認することでした。季節の花を暮らしに取り入れる発想は、花のある暮らし完全ガイドでも紹介しています。
押し花の作り方で最初にそろえる道具
押し花プレスは、花に薄い保護紙を当て、その外側へ吸湿紙を重ね、平らな面から圧力をかける仕組みです。専用品がなくても、新聞紙、ティッシュペーパーまたはキッチンペーパー、段ボール、厚い本、ピンセット (Rakuten / Amazon / Yahoo!)があれば同じ役割を組み立てられます。
用意するものは次のとおりです。
- 花に触れる薄紙:ティッシュペーパーや薄いキッチンペーパーです。花びらを守る保護紙として使います。
- 外側の吸湿紙:新聞紙や吸取紙 (Rakuten / Amazon / Yahoo!)です。花から出た水分を受け取り、必要に応じて交換します。
- 段ボール:紙全体を平らに支え、持ち上げるときのずれを抑えます。
- 重し:厚い本など、紙の全面へ安定して圧力をかけられるものです。
- ピンセット:細い茎や花びらを、指で押しつぶさずに整えます。
海外の植物園が公開する自作プレス手順にも、段ボール、新聞紙または吸取紙、ティッシュやペーパータオル、平らな板、重い本などが使われています。その手順では、吸湿用に折った新聞紙を3〜12枚使い、枚数が少ない場合は初めの数日間は毎日、その後は数日ごとに乾いた紙へ替えます。
薄紙と吸湿紙を分けるのが大切です。花に触れる薄紙を開かず、外側の新聞紙だけを交換できれば、乾きかけの花びらを破るリスクを減らせます。
押し花に向く花と避けたい花
パンジーは花びらが平らに広がり、押した後も形を整えやすい花です。コスモスも花びらが薄いため、初めての押し花で乾燥の変化を確認しやすい候補になります。
花選びの基準を、日比谷花壇は「水分が少なく花弁が薄いもの」と簡潔に示しています(電子レンジを使う押し花手順)。摘みたてでも雨や露で濡れている花は避け、表面の水分をやさしく取ってから並べます。切り花を使う場合も、傷みや変色が始まる前の部分を選んでください。
厚みのあるバラは、そのまま押すより花びらを分けると乾かしやすくなります。アジサイは小花ごとに切り分け、重なりをほどいてから置くと、紙へ触れる面を増やせます。八重咲きのように花びらが多層に重なる花や、中央が厚い花は、薄い花より乾燥に時間がかかります。資料には、厚く水分の多い花で完全乾燥まで3〜4週間かかる場合も示されています。
思い出を残す花を決めるときは、色と形だけでなく、花言葉を手がかりにする方法もあります。意味から選びたい場合は、花言葉と誕生花の一覧も参考になります。
手順
押し花の基本手順は、花を薄く整え、保護紙と吸湿紙で挟み、均等に押し、途中で湿った紙を替え、硬くなるまで乾かす流れです。作業時間より待ち時間が長いため、最初の日と翌日の確認を予定に入れておきます。
ステップ1: 花の表面を乾かして薄く整える
花に水滴や土が付いていないかを確認し、柔らかい紙や布で表面の水分を取ります。花びらを完成時の向きへ広げ、茎が曲がっていればピンセットで直します。厚い花は花びらを分け、紙へ触れない部分を減らしてください。
よくある失敗は、洗った直後の花や露の残る花をそのまま挟むことです。表面が湿っていたら先へ進まず、風通しのよい場所で水滴がなくなるまで待ちます。
ステップ2: 薄紙の上へ花を配置する
ティッシュペーパーなどの薄紙を平らに置き、その上へ花同士が触れない間隔で並べます。完成後に動かすと割れやすいため、花びらの向き、葉の表裏、茎の曲線をこの段階で決めます。
花が動く場合は、上から紙をかぶせる前に配置を減らしてください。一度に多く並べるより、紙の中央へ余白を残すほうが、重しの圧力を均等にかけやすくなります。
ステップ3: 保護紙と新聞紙で挟む
花の上へもう一枚の薄紙を静かにかぶせ、その外側を新聞紙で挟みます。さらに上下へ段ボールを重ねると、持ち運ぶときに紙がたわみにくくなります。
ここで花に直接触れる薄紙と、外側の新聞紙を一緒に扱わないことがポイントです。翌日に水分を含んだ新聞紙を替える際、薄紙を閉じたままにできれば、柔らかい花びらへ触れずに済みます。
ステップ4: 厚い本で均等に押す
段ボールの上へ厚い本などの重しを載せます。紙の一部だけに重さがかからないよう、花を並べた範囲より広い平面で押してください。重しを置いた後は、途中で横へずらさないようにします。
押した直後に何度も開くと、花びらがしわになったり、茎が元の位置から動いたりします。最初の確認は、外側の紙を交換するタイミングまで待ちます。
ステップ5: 翌日に外側の紙を交換する
翌日は、花に触れる薄紙を開かず、湿り気を含んだ外側の新聞紙だけを乾いたものへ替えます。資料でも、重しをした翌日に新聞紙を交換し、花に直接触れるティッシュは開けない方法が示されています。
交換した新聞紙が再び湿る場合は、乾いた紙への交換を続けます。湿気が少なくなってきたら、確認の間隔を延ばせます。紙が張り付いているときは無理にはがさず、乾燥時間を追加してください。
ステップ6: 硬さを確認して取り出す
押し花は、花びらが硬く、湿った柔らかさが残っていなければ取り出せます。重し法の目安には約1週間〜10日とする手順がある一方、自作プレスでは約2〜3週間とする資料もあります。花の厚さ、紙の吸湿性、交換頻度で変わるため、日数だけで決めないでください。
乾燥の見分け方について、LOVEGREENは「完全に乾燥した花は、パリッとしています。」と説明しています(本とアイロンを使う押し花手順)。まだしっとりしていれば、乾いた紙へ戻して再び重しを載せます。成功の基準は予定日に開けることではなく、内部まで乾いた状態にすることです。
急ぐときの電子レンジ・アイロン法
電子レンジ法とアイロン法は、熱を短く加えて休ませ、花の状態を確認しながら水分を抜く時短方法です。一度に長く加熱すると、焦げ、縮み、変色が起こりやすくなるため、放置できる方法ではありません。
| 方法 | 主な道具 | 時間の目安 | 向く場面 | 主な失敗 |
|---|---|---|---|---|
| 重し法 | 薄紙、新聞紙、段ボール、厚い本 | 約1週間〜10日、または約2〜3週間 | 急がず状態を修正したい | 紙交換を忘れて湿気が残る |
| 電子レンジ法 | 段ボール2枚、キッチンペーパー、輪ゴム | 600Wで40秒〜1分程度の例 | 短時間で乾燥を進めたい | 加熱しすぎて焦げる・変色する |
| アイロン法 | 紙、タオル、低温アイロン | 約10秒当てて約10秒休ませる反復 | 少量を目で確認しながら乾かしたい | 高温や連続加熱で傷む |
電子レンジでは、段ボール2枚の間へキッチンペーパーと花を挟み、ずれないよう固定します。600Wで40秒〜1分程度という手順例がありますが、花の厚さと機種で適切な時間は変わります。最初から上限まで加熱せず、短めに止めて開き、足りなければ追加します。
アイロンでは、花を紙で挟み、その上へタオルを載せます。低温で約10秒ずつ場所を変えながら当て、約10秒休ませる手順が示されています。休止中に熱と水分を逃がし、花びらの硬さを確かめます。
ただし、初心者に電子レンジが最も簡単とは限りません。重し法は時間がかかるものの、紙が湿っていれば交換し、花が柔らかければ乾燥を延ばせます。加熱法はその場で判断を誤ると元へ戻せないため、急ぐ理由があるときだけ選ぶほうが安全です。
押し花がきれいに仕上がらない原因と直し方
押し花の変色、カビ、しわ、破れは、花の水分、紙の湿り、加熱の強さ、乾燥途中の動きから切り分けられます。完成前の柔らかさに気づいた段階なら、乾いた紙へ戻して修正できます。
flowchart TD
A[花の状態を確認] --> B{花びらに厚みがあるか}
B -->|はい| C[花びらを分けて薄くする]
B -->|いいえ| D{急いで仕上げるか}
C --> D
D -->|いいえ| E[新聞紙と重しで乾燥]
D -->|はい| F[低温または短時間で加熱]
E --> G{花びらが硬く乾いたか}
F --> G
G -->|いいえ| H[乾いた紙へ替えて再乾燥]
G -->|はい| I[密閉して保存]
花の厚さ、急ぎかどうか、乾燥状態から次の対応を選ぶ流れです。
茶色く変色する
変色は、花に水分が多い、乾燥に時間がかかる、熱をかけすぎると起こりやすくなります。薄い花から始め、濡れた花を使わず、新聞紙が湿ったら交換してください。電子レンジでは短く加熱し、毎回状態を確認します。
カビが出る
カビを防ぐ基本は、花と周囲の紙へ湿気を残さないことです。ぶるーむは「湿気は押し花の大敵です。」と注意しています。紙が湿ったままなら交換し、完成後も密閉容器へ入れる前に完全乾燥を確認します。
花びらがしわになる・破れる
しわは、乾燥途中で花を薄紙から外したり、重しがずれたりしたときに生じやすくなります。破れは、乾ききっていない花びらへ紙が張り付いた状態で、強くはがすと起こります。薄紙を閉じたまま外側の新聞紙だけを替え、完成後はピンセットで端から持ち上げてください。
予定日でも柔らかい
柔らかさやわずかな粘りが残る花は、乾燥途中です。新しい新聞紙へ替え、重しを戻して数日延長します。資料間で乾燥目安が約1週間〜10日から約2〜3週間まで異なるのは、方法だけでなく、花の厚さと吸湿紙の使い方も影響するためです。
完成した押し花の保存と使い道
完成した押し花は、シリカゲルなどの乾燥剤と一緒に密閉できる容器へ入れ、直射日光、高温、多湿を避けて保存します。光は褪色を進め、湿気は変色やカビの原因になるため、浴室や熱のこもる場所は保管先に向きません。
押し花は平面素材なので、しおり、メッセージカード、額装作品へ使えます。自然の立体感を残すドライフラワーとは仕上がりが異なるため、飾り方から選ぶとよいでしょう。立体で残す方法は、ドライフラワーの作り方で詳しく確認できます。
押し花を台紙へ貼って額に入れる場合は、フラワーアレンジメントのように、色、余白、視線の流れを決めてから固定します。長期保存を優先するプリザーブドフラワーとは加工方法が異なるため、押し花は薄さを生かす作品に向きます。
最後の判断は単純です。薄く水分の少ない花なら重し法から始め、翌日に外側の新聞紙を替えます。厚い花なら花びらへ分け、急ぐ場合だけ短い加熱を選びます。取り出す時点で柔らかければ完成扱いにせず、乾いた紙へ戻してください。
出典
- 日比谷花壇「電子レンジを使った簡単な押し花の作り方」 — 2026-08-14 — 花選び、段ボールを使う電子レンジ法、加熱時の注意を確認しました。
- LOVEGREEN「押し花アートの作り方とおしゃれな飾り方」 — 2025-09-10 — 重し法とアイロン法、乾燥判定、保存条件を確認しました。
- ぶるーむ「綺麗な押し花の作り方」 — 2025-03-11 — 花の向き不向き、紙交換、3つの作り方、失敗原因を確認しました。
- Wikipedia「押し花」 — 2007-07-25 — 押し花の定義と利用例を確認しました。
- New York Botanical Garden「Techniques for Pressing Flowers」 — 2010-06-01 — 自作プレスの構成、吸湿紙の交換、乾燥期間を確認しました。
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花の日記 編集部
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